現在、市販されている紫外線除菌器(以下「UV除菌器」)は低価格帯の商品から1万円を超える価格帯の商品まで幅広く販売されています。数多く存在するUV除菌器の中で、どれを購入すれば良いのかが分からなくなってしまいます。
そこで今回はUV除菌器を選ぶ際に知っておくべきポイントを3つに絞って解説します。

1.紫外線は3つに分類され、除菌効果があるのは「UVC」のみ

紫外線のイメージ

UV除菌器を使う上で、まずは「紫外線」について把握しておく必要があります。上図は、光の波長を示したものですが、波長が100nm〜400nmまでを一般的に「紫外線」と呼び、目に見えません。(400nm〜700nmの波長になると、人が光として認識出来るようになるので「可視光線」と呼ばれています)

そして、この波長が100nm〜400nmの紫外線は、「UVA」「UVB」「UVC」の3つに分類されます。この3つの紫外線は下記のような特徴があります。

3つの「紫外線」比較

UVA UVB UVC
波長 315nm〜400nm 280nm〜315nm 100nm〜280nm
透過性 最も強い
スモッグ、透明なガラス
プラスチックを透過する
比較的弱い
透明なガラスに吸収されることもある
非常に弱い
透明なガラスやプラスチックのほとんどに
透過することが出来ない
皮膚へのリスク 真皮層まで透過する
皮膚の黒ずみや皮膚がんのリスクが高い
表皮層まで透過する
日焼けや炎症、皮膚がんのリスクが高い
表皮層まで透過しない
皮膚の炎症、皮膚がんの影響も懸念される
目へのリスク 角膜を透過する
角膜の炎症、白内障のリスクが高い
角膜を透過する
角膜の炎症、白内障のリスクが高い
角膜を透過しない
角膜の炎症、白内障の影響も懸念される
除菌効果 なし 除菌効果は比較的低い 200nm〜280nmが除菌に最も有効

この比較表に記載されている通り、紫外線は少なからず「肌」や「目」に対してリスクがありますので、UV除菌器を肌や目に対して照射をしては絶対にいけません。また、「除菌」ということで考えると、「UVA」「UVB」は効果はありませんのでUVCの波長のものでなければ除菌効果は望めないと言うことです。しかも、波長が200nm〜280nmであることが条件となってきます。

「UVCLEANER」は、270nm〜280nmの高性能紫外線LEDチップを搭載し、且つ、チャイルドロック機能が付いているためお子様が誤って照射することを防止することが出来るようになっています。

2.第三者機関による除菌レポートがあるかどうか

UV除菌器から照射される光は紫外線ですので、基本的には目に見えません。その為、本当に除菌に有効な波長のUVCが発せられているかどうかがわからないのが現状です。せっかくUV除菌器を購入したとしても、その除菌器から発せられる紫外線の波長が除菌効果の無い、もしくは低いものであった場合、ウイルスに感染してしまう可能性が高くなってしまいます。

そういった不安を払拭するためにも、下記のような第三者の検証・認証機関が発光する除菌レポートを公開しているかどうかを確認すると言うことが重要になります。値段が安いからと言って購入すると、「除菌したつもり」になってしまうことも考えられますのでご注意ください

SGS除菌レポート
SGS除菌レポート

3.低圧水銀灯(殺菌灯)ではなく、UVC LEDを搭載しているかどうか

UVC LEDは体積が小さく、発光効率が優れており、省電力で耐衝撃性にも優れ、しかも壊れにくいため、ポータブル除菌器には最適な発光体です。多くのUV除菌器はこのUVC LEDが搭載されているので問題はありませんが、低価格帯のUV除菌器には製造コストの問題から低圧水銀灯を使用しているものもあるので注意が必要です。

水銀を使用している場合、水銀中毒の可能性やオゾンを発生してしまうということで環境破壊に繋がるとも言われていますので、可能であればUVC LEDを搭載したUV除菌器を選択することをおすすめします。

国連環境計画(UNEP)の水俣条約によれば、2020年以降発光管一本当たりの水銀含有量が5mgを超えるものの製造や輸出/輸入が禁止されております。

以上3点が、UV除菌器を購入する際に知っておくべきポイントになります。UV除菌器をお買い求めの際の参考になれば幸いです。